大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和33(オ)1038 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人徳永平次の上告理由第一点について。

論旨は、結局、被上告人Bは本件家屋を被上告会社に使用収益せしめるものでな

く、所論賃貸借は単に登記せられたにすぎないから通謀虚偽表示に基ずくとして、

審理不尽、理由不備をいうけれども、上告人主張の通謀虚偽表示の事実は証拠がな

いとして排斥した原審の判断は充分肯認しうるものであつて、所論は採用できない。

同第二点について。

論旨は、審理不尽、理由齟齬をいうけれども、本件賃貸借は期間が一五カ年であ

ること、その登記は本件抵当権設定登記後になされたことは原審が適法に確定した

ところで、民法六〇二条の期間を超えるものであることは明らかであるから、右賃

貸借は民法六〇二の期間をこえ、その登記が右抵当権設定登記後になされた以上抵

当権者たる上告人に対抗しえず、上告人はかゝる賃貸借の設定がないものとしてそ

の抵当権を実行しうるから、右賃貸借は解除する必要なく、右抵当権の実行がなさ

れたときはかゝる賃貸借の登記は競落確定後競売裁判所の嘱託により抹消されるべ

きものである。原審には論旨が非難するような違法はない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 垂 水 克 己

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裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

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